2024年5月13日月曜日

熊谷 達也 「群青に沈め」 (角川文庫)

 


1944年、太平洋戦争の終盤。
間もなく終戦を迎えるが、実戦配備されなかった特殊部隊「伏龍」の物語。

彼らは、人間機雷として海中で待機し敵艦もろとも爆死するという任務を担っていた。
上官の命令に従い、死を覚悟して戦うことが彼らの唯一の使命だった。

主人公は志願した少年だが、待っていたのは想像を絶する過酷な訓練、理不尽な命令、そして常に漂う死の恐怖。絶望的状況の中でも、少年たちは仲間と支え合い、それぞれの葛藤に立ち向かいながら成長を遂げていく。 

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