2024年5月19日日曜日

黒川博行「後妻業」(文春文庫)



愛も遺産も、華麗にいただく。 

 資産家である91歳の耕造は、最愛の妻に先立たれた悲しみから立ち直れずにいた。そんな時、69歳の小夜子に愛を囁かれ、生きる希望を抱き再婚した。 

しかし、幸せは長続きしなかった。 

ある日突然、耕造が倒れ、小夜子は結婚相談所の柏木と結託して、彼の預金を引き出し始める。そして、偽装された遺言書を盾に、耕造の遺産のほぼ全てを手に入れると、耕造の娘たちに宣言する。 

耕造の娘たちは父親の遺産を守ることができるのか? 

0 件のコメント:

コメントを投稿

手塚 正己「海軍の男たち 士官と下士官兵の物語 」(PHP研究所)

著者はドキュメンタリー映画「軍艦武蔵」の制作を通じて旧海軍軍人との面談を重ねてきた。 本書は太平洋戦争中の日本海軍の生活を克明に記録し、軍の絶対的なヒエラルキーや過酷な訓練の実態を描く。 鉄拳制裁や精神注入棒などの暴力的な訓練方法や、それに耐えた元海軍軍人たちが「もう一度海軍...