2024年6月29日土曜日

伊東潤「走狗」(中公文庫)




幕末から明治へ。激動の時代を駆け抜けた男がいた。その名は川路利良。 

下級武士から日本警察の父へ。彼の波乱の人生を描く『走狗』。 

西郷隆盛、大久保利通。薩摩の英雄たちに仕えながら、川路は闇の中で暗躍する。

国のために、時に友を裏切り、時に敵を討つ。

 鳥羽伏見の戦い、江戸城無血開城、西南戦争...歴史の転換点に彼はいた。

 純粋な志は、やがて野心に蝕まれていく。権力の魔力が、川路の心を変えていく。 

しかし、彼の行動のすべては日本のため。

近代警察制度を創り上げ、新しい国家の礎を築いた男の物語。

 歴史の闇に光を当てる、知られざる明治維新の真実。 

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