2024年6月30日日曜日

ジェフリー・アーチャー「ケインとアベル 上下」(新潮文庫)




 運命に翻弄された二人の男の物語――。 

 1906年、世界の両端で生まれた二人の赤ん坊。 

一方はポーランドの極貧の猟師に引き取られた私生児ヴワデク、もう一方はボストンの名門ケイン家の裕福な子。 

 その人生は、あまりにも対照的だった。 

 戦火に追われ故郷を失ったヴワデクは、無一文の移民としてアメリカに辿り着く。後にアベルと改名し、全米に拡がるホテル・チェーンを築き、不屈の精神で這い上がる。 

 一方、恵まれた環境で育ったケインは、その才覚を活かし、華々しい成功を収め大銀行頭取となる。 

 二人の運命が交錯するとき、 20世紀アメリカの激動の歴史が蘇る。 

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[編集秘話]

読み上げ読書の原点 その1

実はこれ、中学校の時の保健の時間に先生が読み上げてくれた作品。毎回、これを読み上げるだけという、ぶっ飛んだ授業だった。

さらにぶっ飛んでいたのは、その先生の格好。五十代ぐらいのおばちゃんだった。白衣に、なぜかロンドンブーツ。ごっつい顔立ちで、インデ○アンのようだと誰かが言い、「インデ○アン・ババア」と呼ばれていた。

投稿動画100本を目前に、読み上げ読書の原点ということでこの作品を取り上げた。


ありがとう、インデ○アン・ババア先生。



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手塚 正己「海軍の男たち 士官と下士官兵の物語 」(PHP研究所)

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