悲劇の原因は、指揮官の無能と組織の機能不全にあった
八甲田山の悲劇とは、日露戦争前の1902年に起きた日本陸軍の大規模遭難事件である。
極寒の中、199名の若者が凍えた遺体となって散らばっていた。
映画では、北大路欣也演じる徳島大尉率いる31連隊は過酷な行軍を完遂したが、高倉健演じる神田大尉の5連隊は指揮系統の混乱から絶命に至った。
北大路の名台詞「天は我々を見放した」は、若者たちの絶望的な叫びを代弁している。
この作品は、組織のあり方と指導者の資質を問うとともに、人間と自然の対決を描いた永遠の名作である。遭難者の無念と哀しみに思いを馳せ、命の尊さを噛みしめる作品となっている。
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