2024年9月10日火曜日

水谷竹秀「日本を捨てた男たち フィリピンに生きる『困窮邦人』 (集英社文庫)



 

フィリピンの灼熱の太陽の下、路上で物乞いをする日本人の姿。

彼らは一体何を求めてこの地に来たのか。 

 かつては会社員や自営業者として日本で普通の生活を送っていた彼ら。

しかし、仕事のストレスや人間関係の行き詰まりから、フィリピンパブで出会った女性を追いかけ、全てを捨ててこの国へやってきた。 

 甘い言葉と笑顔に魅了され、夢見た南国の楽園。

しかし現実は違った。

お金が尽きれば女性たちは去り、帰国の道は閉ざされる。

そこから始まる悲惨なホームレス生活。 

だが、そんな彼らを助けてくれたのは、意外にも貧しいフィリピンの人々だった。

「お互い様」の精神で食事を分け与え、寝床を提供してくれる。 

 なぜ日本には戻らないのか。

「日本では生きていけない」と彼らは言う。

冷たい目線、息苦しい人間関係...。 

 結局、彼らが捨てたのは日本なのか。

それとも日本に捨てられたのか。 

 この物語は、現代日本社会の闇と、人間の弱さを浮き彫りにする。

同時に、異なる文化の中で見出される人間性の温かさをも教えてくれる。 

 私たちはこの現実から目を背けていいのだろうか。 


※プロンプト秘話※

物乞いに堕ちた日本人。
「灼熱の太陽の日差しの中、日本人男性が汚れた服で路上に座り込んでいる姿を描いてください」
汚い画像は離脱率が高いらしいので最小限の露出で採用。

せめて美しい夢心地のシーンをサムネにしなければ。

日本人とフィリピン女性が手を繋いで夕暮れ時の海に
向かっている後ろ姿を描いてください
サムネ候補キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!


0 件のコメント:

コメントを投稿

手塚 正己「海軍の男たち 士官と下士官兵の物語 」(PHP研究所)

著者はドキュメンタリー映画「軍艦武蔵」の制作を通じて旧海軍軍人との面談を重ねてきた。 本書は太平洋戦争中の日本海軍の生活を克明に記録し、軍の絶対的なヒエラルキーや過酷な訓練の実態を描く。 鉄拳制裁や精神注入棒などの暴力的な訓練方法や、それに耐えた元海軍軍人たちが「もう一度海軍...