一介の死体が、戦局を動かした。
1943年、第二次世界大戦最中の地中海を舞台に、戦況を決定的に動かした驚愕の作戦が行われた。
ある朝、スペインの漁師ホセが海上で発見したのは、人間の死体だった。
しかし、この死体こそが、ナチス・ドイツを欺く芝居の主役だったのだ。
イギリス軍最高司令部は、この死体に架空の軍人"マーティン少佐"の設定を施し、偽りの機密文書を所持させて海に流した。この死体がナチス側に拾われ、文書の情報を本物だと思い込んでもらうことが作戦の狙いだった。
果たして、ナチスのスパイ機関はこの偽情報をごっそり飲み込んでしまう。
文書の内容は、連合軍がギリシア方面から攻めてくるというものだった。
しかし実際の作戦目標は、シチリア上陸作戦だった。
この驚異の欺瞞作戦により、ナチス軍はギリシア方面に戦力を振り向け、シチリア島の防備を怠ってしまった。これが連合軍の勝利につながったのである。
この実話は、想像を絶する諜報戦の裏側を明かす。
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